毎年何度かおじゃまする山形の後藤酒蔵店へ

今年も吟趣康会の仲間5人で遊びに行きました。
いつもは私が料理して酒のさかなを準備していたが、今回は時間が無くて三越の柿安ダイニングでつまみを調達しました。後藤の奥様はこの季節特に多い電話やお客の応対や、会計や発送など蔵人と同じくらい動いていらっしゃるので、それはそれはお忙しいのです。なので私達はお土産代わりにおつまみを準備することにしています。だって、タンクからビン詰め仕立ての酒をいくらでもいただけるわけでして、時には原酒を直接片口に汲んでってこともあったりして。吟趣康会やっててヨカッタと思う瞬間のひとつですよ〜。今回は我々会が蔵元にお願いして醸造したナンバー酒「八の酒」(造り始めて8年目です)と、同じく後藤で誂え酒を造っている東京のT社長の今年の酒「一美」(いちみと読み、5年間同じラベル)との味比べも目的の一つでした。どちらも酒米を40%まで削った大吟醸で加水をしていない原酒で、酵母も同じもの。違いは「八の酒」は酒米出羽燦々で火入れをしている、「一美」は酒米山田錦で生だ。
つまり
「八の酒」 出羽燦々 大吟醸原酒
「一美」  山田錦  大吟醸生原酒 
となる。
この利き比べは大変に面白かった。
「八の酒」はスッキリとした切れのいい軽い辛口に仕上がっており、「一美」は一口目、酸味がありおっという感じ、それが二口目からはまろやかなのだ。少々こってりな肴にも良く合う味に仕上がっていた。火入れの違いはまだ新酒なのでさほど差は無くどちらもフレッシュだが、酒米の違いをここまで舌で味わったのは久しぶりでした。おしゃべりにも花が咲き、窓の外には雪灯篭、と、大変に趣きのある酒宴でした。
後藤さん有難うございました。