柏倉家の酒器で愉しむ宴

先月柏倉家の蔵のお片づけに行った際、
大きな物から小さな物まで7段になった石盃を見つけた(!?)
ご当主の桂子さんがおっしゃるには‥
「よほどお酒好きな当主だったのか、こんな物を造らせたのでしょうねぇ。
七つにお酒を注ぐと一升になるんじゃないの?今度やってみたら。」
私、「はい、すぐに企画します。」こういうことはとにかく早い。


で、先日吟趣康会でお世話になっている高畠の後藤酒造店から
純米大吟を柏倉家に送っていただいて酒宴のはじまり〜〜
メンバーは柏倉家の常連T夫妻、H氏、Kちゃん、古布作家のTさん、
そして私達夫婦の7人。いずれも左利き。
そしてご当主の桂子さん、右利き。
そして特別参加の郷間正観画伯。


しかーし。
石盃を持ってみて手が震えた。何と薄い焼き物でしょうか。
少しでもチカラを入れたらパキンっと壊れてしまいそうな感じがした。
もとい、皆様、これは飾るだけにしましょう。
壊してはおおごとです。何せ明治2年製となってマスノデ。はい。


ところが・・・
山形の芋煮、鮎の塩焼き、お造り、ズイキの和え物、・・・
とうまい肴にお酒も進み、極めつけ郷間画伯がひと言
「器は使ってナンボです、コハマさんやりましょう」
で、新しく一升瓶のセンを抜き、
比較的飲んでいないH氏が7つ並べたお宝に注ぎ始めたよぉ。


結果、一升全ては注げませんでした。二合くらい残ったみたい。


さてさて仙台から馳せ参じた7名に郷間画伯、一番大きな盃を回し飲み。
いやそれはそれは明治の銘器と後藤の吟醸酒、美味いったらありゃしないことよ。
酔うって怖いことも出来ちゃうのよね。


その一番大きな盃がこれ

そして郷間画伯曰わく「仙台から七人、器の中、ココに一人合わせて八仙」
李白など8人の仙人の酔っている姿を描いた郷間先生の筆による名画、
この日、始めて柏倉家に飾られた)


それで持って時間も流れ、酔いに任せて私言っちゃいました。
「郷間先生、私たちが蔵元に頼んで醸造している酒が今年で十年目ナンデス。
ラベルも手作りでして、先生、筆で書いて下さいませんか・・」


あとで聞けば一号22万円の方だった。
うん、確かに郷間先生の描いた屏風絵は2000万円だった。
あっちゃぁ〜言っちゃたよ。
ま、口からでたものはしょぅがない。
11月18日の吟趣康会主催の宴のご案内だけでも出しちゃおうっと・・・


仙台から同道のご婦人方、もし画伯が描いて下さったら
シリアルナンバー付けて、空瓶でも家宝になるわね。だって。