お蔵の片付け

柏倉九左エ門家まで仙台から有料道路を使い一時間弱。
柏倉家がある山形市寒河江市に挟まれた中山町の
気温は34度はあるだろう・・・
しかし出穂(しゅっすい)し始めた田んぼの上を吹き渡る風は
仙台と違いとても涼しい。


今回のお片づけボランティアは、当主桂子さんのたっての願い。
毎年春に掃除ご奉仕とタケノコ掘りを楽しむ「タケノコ隊」の継続で
掃除の腕を見込まれたヒロコさんがご指名。
ヒロコさんはプロ並みだから・・・桂子さんの目は確か。


通い始めて約5年、片付けのために前蔵の二階に始めて入る。
92歳の奉公人富次郎さんの後につき、
前蔵の鍵を開けるところから教えてもらう。
ミッションインポッシブル並みの素晴らしい仕掛けに感激」しながら
真っ暗な二階へ・・・あれ?暗いのに富次郎さんはスタスタと!
もうカラダが覚えているのよね。


お蔵の中のモノを避けながらついて行き、三方の窓を開け
やっと明るくなった蔵の中は、不思議なことに無臭。
江戸時代に作られた蔵は、湿気や虫、ねずみなどからモノをまもる
さまざまな方法が駆使されているのだろうなぁ。
片づけをしていて、虫のしがい一匹見なかったのは小さな驚きだった。


小さい頃、いたずらをしては蔵に閉じ込められた私。
あの実家の蔵とは天と地の違い!!


公開している日なので普通に見学にお客様がいらっしゃる。
人手も足りないので見学のご案内してたら
「ご子孫ですか?」「いや奉公人です(笑)」
変な会話をしながらも片づけをサボりながらのご案内。
「ありがとうございました!楽しかったです」と
インテリな学者風の人は去っていったが、
首にタオルを巻いた私の姿は
さぞかし楽しかったカモシレナイなぁ。


さてさて、途中休憩を入れながら、約6時間かけて
桂子さんが思っていたくらいの整理ができた。


蔵の中の詳細は書かないことにしておく。


そして最後に、一般公開用のお飾りの入れ替えをして
夏らしい設えにお手伝い一同、満足。


中でも日本酒が一升入る石盃は色も涼しげで見ものです。
青磁の七段盃・明治2年作、約138年前)
ぜひ見に行ってください。


帰りは近くの「ゆらら」で汗を流し一路仙台へ。
ヒロコさん、ご主人、Kちゃん、お疲れ様でした!!